フィンランドのアーティスト ルート・ブリュックの魅力
- 2019.07.28
- クリエイティブ

はーい!デザイナーのyamaです!
今回ご紹介するのは、ルート・ブリュック。フィンランドを代表するセラミックアーティストさんです。凄まじい色彩感覚。そして細部への作り込み。この色にその色合わせる?!という意外性。
デザイナーも、非デザイナーも、彼女の色の使い方や、メッセージ性の高い作品に心揺さぶられること間違いなしですよ。もう、衝撃でした!
ルート・ブリュックについて
フィンランドで有名なセラミックアーティスト(1916/10/18ー1999/11/14)。
両親はオーストリアの昆虫学者で、それに影響されたのか蝶をモチーフとした器が生み出されています。グラフィックのスクール卒業後は、ヘルシンキのアラビアにて様々な作品を手がけています。
前期の作品について
グラフィック作品や、パステルカラーでイラストが描かれた陶器製のプレート、教会や聖書など宗教的なモチーフや、日常の一コマを切り取った作品など。
前期の作品については撮影OKだったので、ほんの一部をご紹介!
グラフィック作品

陶器製のプレート



ルート・ブリュックの手にかかれば、憂いを帯びた表情も、お葬式もこんなに優しい作品になるんですね。ライトグレイッシュのトーンがポップになりすぎず、暗い気持ちにさせない丁度いいカラーバランス!
グレイッシュトーンの組み合わせってホント難しいんですよね…><
ビビットな色は「原色」と言われているだけあり、何も加えられていない。
だから、ルールを守って組み合わせれば、バランスの良い組み合わせが可能なのですが、グレイッシュトーンは白と黒をどのくらい加えるか。なので、その人のセンスが出ちゃうんですよね。なのでバランス的には高度なんですよ。(色の話いづれ記事にしますので、しばしおまちくださいー^^)
個人的には「結婚式」「お葬式」の両作品が好きです^^♪ 対になっているかは不明ですが…。結婚式の幸せなシーンも、お葬式のシーンも、優しさに包まれていて見ているだけで幸せな気持ちになりました。
教会・食卓の風景などを、釉薬の有無や細かな柄による表現で。

魚の部分は釉薬により艶があり、それ以外はマットな感じになっています。




余談…

と、ということで友人に展示の写真を数枚送ってみたら…!こんなステキな(「結婚式」バージョンの)ネイルアートを描いてくれました!テンション上がります♪
後期の作品について
前期の作品に比べ後期の作品は抽象度が上がり、幾何学模様やブロック、釉薬のあるなし、凹凸などで構成されていて、「見る」というよりも「感じる」という作品が多い印象。壁画といった大きな作品を手がけているようですね。


後期の作品は、無機質でいて見るものを圧倒させる強さがある。けれど作品の背景に物語があるような。見る人の視点が足されることで、個々人の想像力をプラスされて広がっていってるんだと感じます。
抽象度を上げることで、作品に触れた人の感覚に任せることができ、 感じ方をその人に預けることで、無意識的にその時代であったり、その時の感覚で鑑賞するので、色褪せずに残り続けるものになるのではないか?と思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介させていただいたアーティストの作品展が絶賛開催中です。
残念ながら、都内は終了していますが、まだチャンスがありますよ!
▼開催日・会場
<東京都>東京ステーションギャラリー(2019年4月27日−6月16日) 【終了】
<兵庫県>伊丹市立美術館・伊丹市立工芸センター(2019年9月7日−10月20日)
<岐阜県>岐阜県現代陶芸美術館(2020年4月25日−7月5日)
<福岡県>久留米市美術館(2020年7月18日−9月6日)
<新潟県>新潟県万代島美術館(2020年10月10日−12月6日) 【予定】
詳しくはこちら:ルート・ブリュック 蝶の軌跡
今回の作品展は実際に会場に足を運んでいただくことをおすすめします!
後期の作品は特に実際に作品とふれ「感じる」事で見える世界があると個人的に思っているためです…!
写真だと「実際の色味と異なる可能性がある」「艶のあるところとないところのコントラストを感じにくい」「凹凸で表現されている光と影のバランス」など。
彼女の作品を見ることでインスピレーションを感じることができますよ!
気になった方はぜひ、足を運んでみてくださいね。
でわ〜。デザイナーのyamaでした!
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