【illustrator】入稿データの作り方&注意点まとめ〜後編〜
- 2019.08.09
- ノウハウ・ナレッジ

前回は、入稿データチェック項目と注意ポイントの前半をお伝えしました。
今回は、その続きです。
11. 配置画像の確認
命名ルールについて
リンク設定している画像のファイル名が日本語の場合、文字化けを起こし、リンク切れになる可能性が高くなります。配置する画像は英数字にすることを徹底してください。
<配置している画像が日本語名だった場合>トラブルを避けるなら、ファイル名を修正して再配置が良いと思います。画像が多く、あまりにもコストがかかる場合は、①データ容量はかなり重くなりますが「画像を埋め込む」②直接データを持ち込むなどで回避することができる場合があります。(※圧縮・解凍など何かしらの処理を加えることで文字化けが起こるため。)不安な場合は、印刷業者さんに問い合わせてみてください。
解像度について
印刷に最適な画像の解像度は300dpi〜350dpiが一般的です。
それ以下の場合は、画像が荒れてぼやけた印象になります。
もし、解像度が足りない場合は、画像にもよりますが、photoshopなどで合成や加工が必要となります。

カラーモードについて
印刷に適したカラーモードはCMYKです。
RGBだった場合、印刷業者さんによっては、CMYKに自動的に変換して対応する事もあるようですが、念の為…
RGBとCMYKでは色の再現領域が違うため、CMYKに変換した場合色がくすんで見える場合があります。(特色を使えば再現できないこともないですが、とても高価です。)
12. 文字のアウトライン化はしましたか?
<確認方法>
①1.が終わった後に、⌘+A(全選択)をしてください。
②メニューバーの「書式」→「アウトラインを作成(⌥+⌘+O)」
③「書式」→「フォントの検索…」をクリック
④以下の画像の部分にフォント名が表示されない事を確認する

※アウトライン前のデータは別名で保存しておいてください!
細かな確認を行っているので、こちらが完全版となります。修正が発生した場合に最終データを使用するため、文字を変更できる状態にするのがベターです。
フォントは必ずアウトライン化してください。(オブジェクトにすることで、イメージ通りの仕上がりになります。)
アウトラインデータとして別名保存

PDF互換ファイルを作成
基本チェックあり
AIで開けなかった場合、他のソフト(photoshop、PDFなど)でも開けるようにするため。
配置した画像を含む
基本チェックなし
データが強制的に埋め込まれます。不具合が発生する可能性があるためチェックをハズしたほうがよです。
ICCプロファイルを埋め込む
基本チェックなし
現在の作業スペースのカラープロファイルが保存されます。
別のPCで開いた際にプロファイルが違うと、色が変わってしまう事があるので、ハズしておいた方がよいです。(トラブル回避)
圧縮を使用
基本チェックあり
各アートボードを個別のファイルに保存
基本チェックなし
ファイルを別々にしたい場合は、チェックを入れておくと作業が楽になりますよ。
パッケージする
パーッケージとは?
印刷入稿に必要な画像やフォントデータを一つのフォルダーに収集してくれるめちゃくちゃ便利な機能です!!これってどこに使ってたっけ?や、別のフォルダから誤って配置していた画像も大丈夫!
しかし、注意点が3つありますので、注意してくださいね。
①複製ファイルが作られるため、パッケージのデータの修正はオリジナルには反映しません
②Typekitのフォントは収集されません
③孫ファイル(配置された画像にさらに配置されている画像)は収集されません

「ファイル」→「パッケージ…」をクリック
※パッケージするためにはファイルを保存しておく必要があります。
↓こちらの画面になりますので、このまま「パッケージ」をクリックしてください。

フォントに関するアラートが出ますがOKで。

パッケージで収集されたデータについて
指定の場所にフォルダが作成されて、以下のファイルが作られます。

Fonts:デザインに使用したTypekit以外のフォントが収集されます。
Links:使用している画像ファイルが収集されます。
smpleレポート.txt:ドキュメントの情報、オリジファイルの格納場所、そのサイズやカラーモードなど、パッケージしたデザインの詳細な情報が自動で書き出されます。(これも便利…。ファイル開かなくてもある程度データのチェックができる…!)
これで、入稿データ完成です!
念のため、別のPCでも確認する事をおすすめします。
最後に
入稿データについて、ポイントを入れつつ説明してきましたが、文章にするとなかなかのボリュームですね…^^;
拙い説明でわかりにくい部分もあったかもしれませんが、最後まで読んでいただきありがとうございます!みなさんのお役に立てたら嬉しいです。
新たな発見をしたら随時更新していきたいと思います!
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